プレゼン・発信
W2-2 伝わるプレゼンテーション
プレゼンのゴールは「考えを理解してもらうこと」。情報・論理・メッセージの3つの柱、1スライド1メッセージの基本ルール、論理構成図から紙、スライドへと作る手順を解説します。
答える力よりも問う力。 欲しい世界を妄想し、描ける人を何人生み出せるか。 ー安宅和人
自己満足で終わらない、ユーザーにとって価値の高い作品作りのコツと、最小労力で実現するための技術選定について、福井 宥斗が解説します。
プレゼンの目的
- プレゼンのゴールは「聞き手に自分の考えを理解してもらうこと」
- 見た目のきれいさより「わかりやすさ」「一貫したストーリー」が重要
- 聞き手にとって「結局何が言いたいのか(メッセージ)」が明確であることが大切
💡 「きれいなスライド」を作ること自体はゴールではありません。あくまで聞き手の理解こそがゴールです。
プレゼンに必要な3つの柱
「伝わる資料」は、次の3つが揃って初めて成立します。
- 情報(事実・データ) ← これまで磨き込んできたもの
- 論理の流れ(思考プロセス)
- メッセージ(聞き手に伝えたいこと)
この3つが揃って初めて「伝わる資料」になります。
プレゼンの構成
💡 Notionのこれまでのプレゼン資料も参考にしてみよう!
構成の例は次の通りです。
- チーム紹介(誰が話すか/チーム名の由来)
- 都市の特徴(背景・現状)
- 課題(解決すべき問題とその根拠・重要性)
- 手法(調査・分析のやり方)
- 結果(得られたデータや事実)
- 考察(結果から言えること)
- 今後の展望(これから更に何ができるか)
プレゼンスライド作成の基本ルール
- 1スライド1メッセージ(伝えたいこと、結論、ポイント)
- 各スライドのトップにメッセージを書く
- 文字は短く、大きく。文章ではなくキーワード中心に
- 図表・グラフはシンプルに。必要以上の情報を入れない
- スライドとスライドの間の論理関係(順接、逆接、根拠、詳細など)を意識する
⚠️ 論理関係が説明できないところは、順番が悪いかもしれません。
各スライドの基本レイアウトは、上部に「メッセージ」、その下に「図表のタイトル」と「図表」を置く形です。

1スライドの基本レイアウト(講義スライドより)
作成のステップ
- ❌ いきなりスライドを作る
- ⭕ 全体の論理構成を図で書く → 紙に書く → スライドに落とす
この順番で作ることには、次のメリットがあります。
- 全体像を見渡せる
- 図をすぐに書き換えられる
- スライドの作成で、論理ではなく「見やすさ」だけを考えればよくなる
イメージとしては、まず「紙」の上に全体の論理構成を描き、そこから個々のスライド(スライド1〜4)へと落とし込んでいきます。

「紙」の上で全体構成を考え、スライド1〜4へ落とし込む(講義スライドより)
全体の論理構成を図で書く
論理構成図は、最上位に「結論」を置き、その下に「その根拠」を階層的にぶら下げるツリー構造で描きます。
- 結論 → その根拠 → さらにその根拠……と分解していく
- 最下層のメッセージを各ページに分割する
- 各ページのメッセージをデータと紐づける

結論を頂点に「その根拠」を階層的に展開する論理構成ツリー(講義スライドより)
各ページでの論理構成の視覚化の例
1ページの中でも、メッセージとデータ(図表)の論理関係を視覚的に整理します。たとえば「メッセージ A」に対して「データ a」を対応させ、Aを支える根拠を a1 a2、さらにその詳細を a1-1 a1-2 と階層的に展開していく、といった形です。
ページの構造としては、
- メッセージ(A)
- データ(図表 a)
- A を支える要素(a1, a2)とその詳細(a1-1, a1-2 …)
を組み合わせて、メッセージとデータの対応関係が一目で分かるように配置します。

メッセージ(A)とデータ(a, a1, a2 …)の対応をページ内で視覚化する例(講義スライドより)
スライドの詳細ルール
- デザインを統一して理解しやすくする
- 右下にページ番号を入れる
- データが外部のものであれば必ず出典を明記する
- 不要になったスライドは消さずにappendix(付録)に回す(質問対応に使えるかも?)
💡 不要に見えるスライドも、質疑応答の場面で役立つことがあります。削除せずにappendixへ。
まとめ
- 1スライド1メッセージ
- スライドとスライドの間の論理関係を意識する
- 全体の構成図 → 紙 → スライドの順で作る
- 聞き手の立場で伝わるように!