プレゼン・発信

W4-2 プレゼン資料作成

プレゼンの目的・3つの柱・構成・基本ルール・作成ステップ・論理構成の視覚化・デザインの4原則(近接/整列/反復/コントラスト)まで、伝わる発表スライドの作り方を網羅的に解説します。

Week4後半のテーマは「プレゼン資料作成」です。これまで磨き込んできた情報やデータを、聞き手に「伝わる」形へと組み立てるための考え方とテクニックを学びます。見た目のきれいさだけでなく、論理の流れとメッセージの明確さを重視して、本番の発表に向けたスライドを完成させましょう。

安宅和人 答える力よりも問う力。欲しい世界を妄想し、描ける人を何人生み出せるか。

今週のゴール

🪧 本番に向けてプレゼンテーション資料を完成させる。

  • プレゼン資料の締切は 9/13(土) です。

プレゼンの目的

  • プレゼンのゴールは「聞き手に自分の考えを理解してもらうこと
  • 見た目のきれいさより「わかりやすさ」「一貫したストーリー」が重要
  • 聞き手にとって「結局何が言いたいのか(メッセージ)」が明確であることが大切

💡 きれいなスライドを作ること自体が目的ではありません。あくまで「聞き手に理解してもらう」ためにスライドがある、という順番を忘れないようにしましょう。

プレゼンに必要な3つの柱

伝わる資料は、次の3つの要素が揃って初めて成立します。

  1. 情報(事実・データ) ← これまで磨き込んできたもの
  2. 論理の流れ(思考プロセス)
  3. メッセージ(聞き手に伝えたいこと)

この3つが揃って初めて「伝わる資料」になります。

内容状態
情報事実・データこれまでの活動で磨き込んできた
論理の流れ思考プロセスデータをどう組み立てるか
メッセージ聞き手に伝えたいこと「結局何が言いたいか」を明確に

プレゼンの構成

Notionのこれまでのプレゼン資料も参考にしてみましょう。代表的な構成例は次の通りです。

  1. チーム紹介(誰が話すか / チーム名の由来)
  2. 都市の特徴(背景・現状)
  3. 課題(解決すべき問題とその根拠・重要性)
  4. 手法(調査・分析のやり方)
  5. 結果(得られたデータや事実)
  6. 考察(結果から言えること)
  7. 今後の展望(これから更に何ができるか)

プレゼンスライド作成の基本ルール

  • 1スライド1メッセージ(伝えたいこと、結論、ポイント)
  • 各スライドのトップにメッセージを書く
  • 文字は短く、大きく。文章ではなくキーワード中心
  • 図表・グラフはシンプルに。必要以上の情報を入れない
  • スライドとスライドの間の論理関係(順接、逆接、根拠、詳細など)を意識する

⚠️ 論理関係が説明できないところは、スライドの順番が悪いのかもしれません。並び順を見直してみましょう。

1スライドの基本レイアウトのイメージは次の通りです。

  • 上部:メッセージ
  • 中央:図表
  • 図表の近く:図表のタイトル

スライドの基本レイアウト図。上から順に「メッセージ」「図表のタイトル」「図表」を縦に並べた雛形

1スライドの基本レイアウト(講義スライドより)

作成のステップ

いきなりスライドを作り始めるのは避けましょう。

  • ❌ いきなりスライドを作る
  • 全体の論理構成を図で書く → 紙に書く → スライドに落とす

この順番で進めるメリットは次の通りです。

  • 全体像を見渡せる
  • 図をすぐに書き換えられる
  • スライドの作成では論理ではなく「見やすさ」だけを考えればよくなる

つまり、論理構成を先に固めてから(紙のラフを経て)スライド1・スライド2・スライド3・スライド4…と落とし込んでいくイメージです。

紙の上にスライド1〜4を配置した図。1枚の紙の上で全体構成を考えてから各スライドに落とし込むイメージ

「紙」の上で全体構成を考え、スライド1〜4へ落とし込む(講義スライドより)

全体の論理構成を図で書く

まずは結論を頂点に置き、その下に根拠をツリー状に展開していきます。

  • 結論
    • その根拠
      • その根拠
      • その根拠
    • その根拠
      • その根拠
      • その根拠
    • その根拠
      • その根拠
      • その根拠

このツリーで、最下層のメッセージを各ページに分割し、それぞれをデータと紐づけることで、スライド全体の流れが決まります。

論理構成ツリーの図。最上位の「結論」から「その根拠」が3つに枝分かれし、さらに各根拠が下位の根拠へと階層的に分解されていく。最下層のメッセージを各ページに分割しデータと紐づける

結論を頂点に「その根拠」を階層的に展開する論理構成ツリー(講義スライドより)

各ページでの論理構成の視覚化の例

1ページの中でも、メッセージ・データ・図表の関係を視覚的に整理します。基本のパーツは次の通りです。

  • メッセージ(A)
  • データ(a)
  • 図表

これらをページの主張に合わせて、次のように階層的に組み合わせます。

  • Aa:1つのメッセージを1つのデータで支える
  • Aa1, a2:1つのメッセージを複数のデータで支える
  • Aa1(← a1-1, a1-2), a2:データをさらに細かい根拠で支える

メッセージとそれを支えるデータ・図表の対応が一目でわかるように配置するのがポイントです。

1ページ内の論理構成の視覚化の例を3パターン示した図。メッセージ(A)に対してデータ(a)を対応させ、a1・a2、さらに a1-1・a1-2 と階層的に展開する。上段はツリー、下段は実際のスライドレイアウトへの落とし込み

メッセージ(A)とデータ(a, a1, a2 …)の対応をページ内で視覚化する例(講義スライドより)

スライドの詳細ルール

  • デザインを統一して理解しやすくする
  • 右下にページ番号を入れる
  • データが外部のものであれば、必ず出典を明記する
  • 不要になったスライドは消さずappendixに回す(質問対応に使えるかも?)

💡 「不要そう」と思ったスライドも、質疑応答で効いてくることがあります。削除せず、付録(Appendix)として手元に残しておきましょう。

デザインの4つの原則

次の4原則を意識するだけで、誰でもきれいなスライドに近づけます。

  1. 近接 — 関連する要素は近づけ、関係のない要素は離す。グループが視覚的に伝わる
  2. 整列 — 要素の端や中心を揃える。見えない線で揃えると整然と見える
  3. 反復 — 色・フォント・余白などのスタイルを繰り返し使い、一貫性を出す
  4. コントラスト — 重要な要素を大きく・濃く・目立たせ、メリハリをつける

→ これらを守れば、誰でもきれいなスライドに!

ノンデザイナーズ・デザインブック(第4版)の表紙

💡 4原則をさらに深く学びたい人には、デザインの定番書(おすすめ本)も紹介されています。手を動かしながら原則を体に染み込ませましょう。

まとめ

  • 1スライド1メッセージ
  • スライドとスライドの間の論理関係を意識する
  • 全体の構成図 → 紙 → スライドの順で作る
  • 聞き手の立場で伝わるように!

クロージング

皆さんが作ったアプリを見せてください

Week 1同様、お題提出チャンネルのスレッドに「センサー × スマホアプリ」を活かした作品を投稿してみましょう。

  • どんなアプリでも共有大歓迎です
  • もし気に入った他の人の作品があれば、リアクションで応援してあげましょう 🎉

💡 ※選考には影響しないため、気軽に投稿ください!

アンケートへの回答をお願いします

講義をより良くするためには、皆さんの意見が必要不可欠です。

  • form以外でも、ZoomのチャットやDiscordのチャンネルなどで、たくさん呿いてほしいです
  • 実践教育プログラムをより良くしていくために、皆さんの感想をお待ちしています

アンケートの回答はGoogle Formからお願いします。

今週の課題

〆切:3/20(金) 23:59

⚠️ 余裕を持って提出し、メンターからフィードバックをもらいながら改善することを推奨します。

★ 発表スライドを作成して共有

作品の魅力や体験のイメージを伝えるためのスライドを作成しましょう。東京 / オンラインの両方で開催します。

参考として、過去の発表スライドはこちら

★ 作品をブラッシュアップしてURLを共有

3/26(木)の発表に備え、Week 4末時点でスライドと作品の両方を最低限見せられる状態にしておきましょう。

  • 発表では、実際に作品を動かして学生や審査員に見せるデモタイムを設けます

提出方法

Google Formで課題を提出し、Discordで担当メンターに告知します。必要があれば共有Google Driveを活用してください。

守ってほしいこと

期限内なら再提出可能です。提出忘れを防ぐために、早めに提出しましょう。

Appendix : もっと知りたい人へ

このAppendixでは、学習リソース紹介・用語解説・書籍紹介をまとめています。

学習リソース紹介

  • Web APIs : 気になった機能を、v0に投げて作らせてみよう(Web APIs
  • モダンWeb開発(自作) : 最新のWeb開発技術を、デモとサンプルコードで学ぼう(モダンWeb開発

用語解説

用語解説
9軸センサー(加速度 + 地磁気)絶対的な傾きを導出できる(不安定)
Bluetooth近距離無線通信技術
QRコード二次元コード。多少の汚れがあっても読み取れる堅牍さを持つ
バイブ内蔵の小型モーターによって引き起こされる振動
PWA(Progressive Web Application)Webアプリをインストールできるアプリ化する技術
manifest.jsonアプリ名、アイコンなど、アプリの基本情報が記載されるファイル
HTMLWebサイトの要素を定義する、Webサイト作成に欠かせないファイル
フィードバック何らかの入力に対する反応

書籍紹介

デザインの4原則をはじめ、スライド作成の基礎をさらに学べる書籍が紹介されています。

2026夏